創作めも

　

シャポリエ・アルカデルト【chapelier】
（36/♂/黒髪‐ウエーブ/金目）
【普段】俺 おまえ か、だろ、かよ、～か？
【油断すると】僕　おまえ　だ、だな、だろう、なのか？
・センスと接客態度の評価が最高に最低な帽子屋。
時間と他人には割かし無頓着且つ横着で約束等は即忘却。故に好く銀色の片眼鏡に時間を書き込み襤褸いコートの襟に文字を永遠と綴り御自慢の帽子にはメモを糊付けしたりするのだけれど、片眼鏡は時間を逆様に視せるし頭の上のメモを如何確認すると云うのか。
・煙草と心中志願のヘビースモーカー、
御陰様の味覚狂いで紅茶の味何て本当は些細とも判らない。

「云っておくが俺を変に掘り下げたッて人参の葉か根っこ位しか出ねえぞ。」
「バターでも舐めてろ駄犬。」
「時々美人さんが訪ねて来てな、甘えた声出して擦り寄って来るもんだから気でも或るんじゃねえかと思い上がって首輪差し出すと黙って居なくなる。其れが後腐れのねえ関係を欲しがる娼婦に好く似てるから"公爵夫人"（ダッチェス）。
…昔住んでた街に居た旦那と子供亡くして娼婦になった好い女の名前だ。何時だって黒いドレス着てたッけか………嗚呼、いらっしゃいダッチェス。（黒猫を横目に）」



メアリ・アンデルソン【mary=unn】
（20/♀/金髪‐ボブorショート/青目）
【普段】自分の名前　呼び捨て　です、ます、でしょう、ですか？
【怒った時は】自分の名前　おまえ　です、ます、でしょう、ですか？
・忠誠心と云うか御主人愛だけが御自慢のダメイド。
角砂糖五つ分の逸脱した愛情を注ぐ事だけに御執心で御主人の欲しがる紅茶は一滴も注がない。手袋を用意しろと云われても駄目、扇子を持って来いと云われても駄目、婚姻届けは云う迄も無く持参。"愛故にやった、今は満足している"―――とは彼女の小さな囁き。
・ベクトルは妙ちきりんだが煌びやかな物と可愛らしい物も御好き。

「旦那様には好く足蹴されます―然しまあ。其れもまた我々の業界では御褒美と云う物ですから。」
「今は唯の主人と一メイドに過ぎませんが………頃合いを視て旦那の座をば、と思う次第です。
　其れ迄メアリは花婿修行を一日たりとも欠かしません。」
「ヤンデレで御座いますか。
　メアリは旦那様を疵付けたい等思いもしませんが――まあ激しいSMとでも思えば其れもまた一興。
　…別に怒ってませんよ。　まあ。メアリとしてはデレデレの心算でしたから心外では在りますけど。」
「―――髭。街角の楽器屋で好い武器を見付けました。
　ハープ、煌びやかで美しい楽器。メアリの武器に御似合いだとは思いませんか。
　はい？…いいえ、いいえ。
　メアリは楽器を嗜んだ事は在りませんし、如何やって音楽で攻撃するの云うのです。
　メアリは武器にすると云った筈です。如何やってって―――ゆで卵切りの様に」

‐‐‐‐

「…女を本気で殺したいと思ったのは此で二回目だ」
「まあ。ならメアリは二番目ですか？」
「安心しろ一回目も御前だ」

「失敬な―――メアリも一介のメイド、御背中を流す事位出来ます。
　さあ髭？　駄々を捏ねていないで背を此方に。」
「………今御前に背向けたら明らかに其の剣山刺すだろ」
「刺しません。洗います。」
「そっちのがどっちかッて云うと痛ェじゃねえかよアホ！」

「メアリは唯、此で此の辛く哀しい世間の中で耐え抜く強い精神を得られればと。」
「変な性癖増えたら世間厳しくなる一方だろうが！」

「何故床に張り付いて無様な姿を晒して居るのです。
　メアリは別に髭の其の様な姿を視ても悦楽の感情は抱きませんよ。単に不愉快です。」
「うるせえ！
　別に好きで晒してんじゃねえよ、仕方ねえだろ捜してるんだからッ―何処だサマンサ！」
「サマンサ？」
「嗚呼そうだ、茶トラのサマンサだよ！
　紅茶の時間になると来る筈なんだが姿が視えねえから、………嗚呼くそ！」
「………髭。」
「何だよ」
「とってもとっても悪趣味です。と云うか此の前の白猫のイリスは如何したのですか浮気者。」
「な、……っるせえなもう！
　女好きの男は惚れた女には疎ましい位優しいッて大先生も云ってる！」
「髭、動物の場合は雌と称すのですよ。其れに云い逃れにもなっていませんよ其れ。
　全く。幾ら現実で上手くいかないからと云ってロマンスに傾倒したり、まして動物に逃げる何て。」
「だァからそんなんじゃねえんだよ！」